2015年から毎年参加しているPyCon JPですが、PyCon JP 2023はPyCon APAC 2023として開催されました。 2017年からは毎年プロポーザルの提出もしており、今年は採択されたのでスピーカーとして参加しました。
発表内容について
今年のわたしのトークタイトルは「Pythonで一歩踏み出すバイナリの世界」でした。
PyCon JPでの登壇は今回で5度目ですが、テーマ選びについて今年は少し悩みました。
というのも、実は一昨年の「実装で知るasyncio -イベントループの正体とは-」と昨年の「詳解 print("Hello, world")」は以前からずっと話したいと思っていた内容だったためです。
そのためこれまでプロポーザル提出時に迷うことはあまりなかったのですが、今年はそういったものがなく、テーマ選びからのスタートでした。
最終的にはPyCon JP BlogのPyCon APAC 2023 レビュアーの評価観点を見かけて、「1. Python 初心者にとって自らの知見を広げる内容か」という記述から過去の自分が楽しめる内容を考えました。
Photo by PyCon JP is licensed under CC BY 2.0.
「Pythonで一歩踏み出すバイナリの世界」というタイトルを決めてからは、最初の一歩となるトークを徹底的に目指し、知識ゼロからでも理解してもらえるよう丁寧な説明を心がけました。 バイナリというテーマ自体は正直Pythonとの関連は薄いです。 しかし、自分自身がPythonを通じてこれらを学び、この世界を楽しんできたことは紛れもない事実であり、その体験をベースに自分の色を出せた発表になったと思います。 発表後は「バイナリと聞いて身構えてしまう人にはかなりおすすめです。」というまさに欲しかったコメントもいただけてとても嬉しかったです。
発表で使ったスライドやソースコードはわたしのGitHubリポジトリrhoboro/eventsにまとめています。 発表時間の都合でスキップしたスライドも多くあるので、ぜひ非表示スライドも含めて見ていただければと思います。
イベント登壇のTips
イベント登壇に関して、今後も意識したい点がいくつかあったので記載しておきます。
- 発表練習日を早めに決める
- スライド準備などはその日に合わせて一度完成させるため、その後の時間を「完成度を高める時間」として確保できます
- いわゆる「とりあえず動くものが実装できた」気持ちになり、メンタル面でもすごく気が楽でした
- スライド内のソースコードの背景色は白系にする
- PyCon JP TVの「#30: スピーカーに聞く!発表ノウハウとツール紹介 - 2023-07-07」で紹介されていたTipsです
- 今回の会場では背景色が黒系のソースコードが見づらく感じたので、あらかじめ白系の背景色で作成しておいてよかったです
- Night ShiftモードをOFFにする
- macOSのNight Shiftモードは外部ディスプレイにも反映されるようです
- 昨年の自分の発表ではこれにより動画配信でスライドが薄黄色になっていました
- 昨年の反省を活かして今年は事前にNight Shiftモードを解除しておきました
- カメラ目線でも話す
- これは2日目のパーティで教えていただいたものです
- カメラマンに気づいた時は目線をカメラに向けて数秒固定すると写真を撮りやすい
- 「前を見たり、スライドを見て話している写真はいつでも撮れる」とのこと
PyCon APAC 2024
クロージングでPyCon APAC 2024の場所と日程が発表されました。 PyCon APAC 2024はインドネシアで開催されるようです。
自分は英語が得意ではないので今回は日本語で発表したのですが、英語ができればPyCon APACはもっともっと楽しめると感じました。 また、自分が所属しているRevCommでは非日本語話者がエンジニア全体の10%を超えてきており、英語で会話ができると良いシーンが日常にも出はじめてきました。
そのため、来年のPyCon APAC 2024ではプロポーザルを提出し、現地参加することを目標に英語の勉強を始めました。 とりあえず1年ほどがんばってみて、パーティを楽しめる程度の英会話力を身につけたいと思います。
その他
- 自分の発表のことが気になっていたため見れたトークは少なかったですが、見たものはどれも面白かったです。PyCon JPは毎年必ず動画配信をしてくれるので当日見れなかったものも見ていきます。
- 今年はRevCommの同僚が2名スピーカーとして参加してくれました。毎年社内で「PyCon JPにプロポーザル出そう」と言い続けているのですが、プロポーザルを出す人が年々増えていて嬉しいです。いろんなバックグラウンドを持つ人がコミュニティに参加することはとても良いことだと思います。みなさんもぜひ来年はプロポーザルを出してみてください。